むかし、東京に引っ越して来たばかりの時。
期待もいっぱいあったけど、不安もたくさんあって寂しくなったりした。
そんなときに、色とりどりの花をたくさん買って来て、
ひとりっきりの部屋に飾った。
いま、新しい名前で、新しい家族も出来て、
帰りを待っていたり、待たせたりしている。
それでも外の世界は厳しくて、
せめて家に戻った時にゆっくりできるように、
部屋にほんの少しの花を飾ったりする。
がんばろうという気持ちを込めて。
どちらも、ガーベラという花だったりする。
一輪挿しガーベラが揺れている、と新しい曲の中に書いて、
ふと気づいたら、最初のアルバムの中に、
部屋中にガーベラを飾ろう、と書いていた。
曲を残してきて嬉しいなぁと思う。
こういうことに気づいた時に。
今も部屋でさりげなく揺れているガーベラに感謝する。